大腸壁は粘膜、粘膜筋板、粘膜下層、固有筋層、漿膜下層、漿膜の層からできています。早期がんでは、粘膜、粘膜下層まででとどまっています。
がんが粘膜下層に達していると転移の可能性があり、手術による切除が治療のひとつとなります。この段階では、「早期ガン」となります。
「早期がん」では、内視鏡的切除や外科療法により完全に治すことができるといわれています。
粘膜から発生したがん細胞が、この各層のどのくらいまで浸潤しているかによって、リンパ節転移の度合い予測されます。どれくらい、がんが大腸壁に深く進んでいるかは、治療法の選択にとって重要です。
がんが筋層にまで広がっている場合は「進行ガン」となり、肝臓や肺などの遠隔転移の可能性あり、手術後、再発の可能性もあることになります。
統合医療推進会への相談は、この進行がんのケースが多くなっています。
血便、便が細くなる、残便感、腹痛、下痢と便秘の繰り返す、などが症状の例ですが、症状が必ずしもがんが原因とは限りません。
ですから早期では、自覚症状も見過ごしがちで、進行がんになって初めてがんだとわかるケースも、まだまだ少なくないようです。
ご相談では、大腸がんとほぼ同時期に肺がんや肝臓ガンの転移が見つかり、場合によっては、数ヶ月後の生存率が30%だと宣告されたというご相談もあります。素人的に「余命宣告」という言葉が使われますが、こうした統計的データに打ち負かされないよう心の整理が重要です。
そのためにも、西洋医学だけでなく代替医療も視野に入れた統合医療に取り組むドクターに、本音で相談してみることは、大変有益だといえます。
患者本人にはショックが大きい分、家族が統計的データに必要以上に振り回されないようこころをしっかり保つことが何より大切ではないでしょうか?
大腸は盲腸から、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸、そして最後に肛門管へとつながっています。直腸とS状結腸でのがんが多いとされています。
大腸がんは、X線、内視鏡などの検査で、「表在型」「腫瘤型」「潰瘍限局型」「潰瘍浸潤型」「びまん浸潤型」に判定されますが、「表在型」以外は進行がんとされます。
進行がんでは、リンパ節や他の臓器へ転移がみられます。
リンパ節へ転移していたり、大腸の近くの臓器へがんが浸潤している場合は病期は「ステージV」、 肝臓や肺などの他臓器や通常の手術では取りきれないようなリンパ節に転移している場合は「ステージW」とされます。
主治医の説明を、しっかり受け止めなければなりません。
転移には、リンパ節転移、 血行性転移、腹膜転移などがあり、腹膜転移では、腹水がたまり、がん細胞が浮遊した状態になります。 肺、肝臓、リンパ節や腹膜などに切除困難な転移がおこると手術に加え放射線療法や化学療法が行われます。
大腸がんの抗がん剤治療は、進行がんの手術後に再発予防を目的とした「補助化学療法」と、根治目的の手術が不可能な進行がんまたは 再発がんに対する生存期間の延長及びQOLの向上を目的とした化学療法とがあります。
抗がん剤には、「イリノテカン(CPT-11)」「フルオロウラシル(5-FU)」「アイソボリン」「オキサリプラチン」「UFT/LV」「UFT」「S-1」などが使われます。
抗がん剤の効き方には個人差があり、奏効率も、30%〜40%といわれています。
副作用には、食欲の低下、全身倦怠感、下痢、白血球減少、脱毛感覚性の末梢神経障害、などがあります。
抗がん剤の治療については、どのような効果が期待されるのか。率直に主治医に教えてもらうようにしましょう。ご本人には、荷が重いようであるならば、 家族が十分に説明を受けるようにすることはとても大切です。奏功率についてもあらかじめ理解しておくことも大切です。
当然のことですが、本人の年齢や、これからの生活など、医学的観点だけでなく、一人の人間としての行き方の問題として、 治療方法を検討することを忘れないようにしてはいかがでしょう。
腫瘍マーカーは、「CEA」と「CA19-9」が一般的です。転移や再発の指標として、また治療効果の判定基準として用いられています。
再発や転移で不安を増幅させて、時間を無駄にしないためにも、主治医とは別に、もう一人のドクターに相談することも役にたつのではないでしょうか?
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