肝炎ウイルスに感染し、「肝炎」や「肝硬変」を経て、肝臓ガンになるケースが多くあります。ほとんどが「肝細胞がん」といわれています。肝がんと診断される場合は、同時に肝炎・肝硬変になっていることが多いともいえます。
肝臓はぶどうの房のようになっていおり、肝がんが複数個見つかる場合も多くあります。
自覚症状に、食欲不振や全身の倦怠感、腹部膨満感、黄疸、突然の腹痛、貧血症状などがありますが、これは、肝炎・肝硬変などによる肝臓の障害としての症状でもあるので、肝臓ガン特有の自覚症状として早期に気がつくことは難しくなっています。
また、自覚症状がでるようになってから、病院にいくと、かなり病気が進んでいることがよくあります。診断の結果、リンパ節転移や遠隔転移がある肝臓ガンは、場合はステージ4となります。
肝臓がんは、血液検査やCT、超音波などにより診断されます。血管造影をしながらCTをすることで、がんの個数や大きさが調べられます。場合によっては、針生検で、肝臓の腫瘍部分に針を刺して少量の組織片をとり、顕微鏡で調べることも行われます。
腫瘍マーカーには、AFPやPIVKA IIが用いられます。
肝臓ガンには、最初から肝臓にできる「原発性肝ガン」と、大腸や胃のガンから転移してできる「転移性肝ガン」とがあります
腹腔臓器の血液は、肝臓へ集められるので、大腸がん、直腸がん、胃がん、すいがん、胆管がん、小腸がんは肝臓への転移がおきることがよくあります。
肝臓ガンの治療は、その患者の肝臓の働きと、腫瘍の位置・大きさなどを検討して決められます。手術ができる場所のがんでも、肝硬変の状態が末期的であれば切除はできないことがあります。肝臓の働きはよくても、がんが大きかったり、太い血管の近くできたがんであれば、切除できないこともあります。
肝臓の働きが悪い時には、腹水や黄疸という症状が現れるので、このような場合には手術もできないことになります。
手術をする場合は、主治医にその内容を、わかりやすく説明をしてもらうことが大切です。もちろん、ご家族がしっかり理解することが本人の支えとなります。
患者本人が主治医には思ったことの半分も話ができないとういのはよくあることです。主治医の説明をよく理解し、また、肝臓がんやその治療について調べて、患者自身の本音の考えを聞いて、家族の気持ちも率直に伝えあうことが治療を進めていく上で非常に重要です。
治療には、手術による肝切除のほか、状態に応じて、肝動脈塞栓術、エタノール注入療法、ラジオ波焼灼療法、マイクロウエーブ凝固療法などがあります。
肝動脈塞栓術は、肝臓への動脈内にカテーテルを挿入し、薬剤を注入して血管を閉塞させ、がんを窒息させる治療法です。完治を期待するというよりも、繰り返し行ってがんを抑え込んでいくというものになります。経皮的エタノール注入療法は、アルコールを肝がんの部分へ注射して、がん組織を死滅させる治療法です。
ラジオ波焼灼療法やマイクロウエーブ凝固療法は、100度以上の熱でがん細胞を
焼灼させる方法です。
放射線療法は骨に転移した時など対象が限られています。
抗がん剤には、5-FU、ロイコボリン、ファルモルビシンなどがあります。
主治医から、化学療法を薦められた場合には、「使用する抗がん剤名」、「なぜ抗がん剤の投与が必要なのか、どのような効果が期待されるのか」、「投与方法と投与する期間」、「副作用はどのようなことが考えられるか」などについて、確認してください。
西洋医学の長所と代替療法の長所を取り入れた「統合医療」に取り組むドクターに相談することができます。 |